金融・証券・不動産
野村ホールディングスが最大4,100億円の劣後債、劣後ローンによる資本増強を行うようだ。リーマン・ブラザーズのアジア部門と欧州、中東部門の買収コスト約2,000億円が重石になる。野村HDは二期連続の最終赤字が濃厚のようだ。財務基盤の拡充が急務になることが読めぬまま、リーマンの部門買収を行ったということになる。モルガン・スタンレーに約9,000億円出資した三菱UFJフィナンシャル・グループも年内に約1兆円の資本増強を行う。米投資銀行を救済して投資銀行業務を学ぶ、というお勉強代が随分と足を引っ張る。NYダウより日経平均の下落の方が大きいときに三菱UFJは何でモルスタなどを救済(出資)したのだろう。おっとり刀の三菱UFJにモルスタを御せる訳が無い。みずほも三井住友も優先出資証券の発行で数千億円規模の資本増強を行う。引き受ける機関投資家(生保)だって業績は良くない。連鎖的に金融機関の自己資本が棄損してゆけば、その分、融資できる金額が減り、貸し渋りや貸しはがしにつながる。外需依存の日本経済は、円高も相まって今後未曾有の経済危機を迎える。米国企業を助けるほどの余裕はない。金融機関はリスクを取って貸すから利ざやが取れる。状況判断を見誤って、自己資本(体力)が低下した銀行が高い金利で融資はするが、その融資条件を飲めねば融資しないというやり口は本末転倒で経済の血脈の役割を果たしていない。米国の金融機関の破綻は、米国経済を痛めつけ、米国以上に日本経済を痛めつける。日本の不動産市場でもレバレッジを効かしたファンドバブルが終焉し、オフィスも賃貸マンションも空室率が上昇し、地価は下落へと転じている。東証REIT指数もあまりに冴えない。その墜落ぶりは惨い。信用力が低い脆弱なREITは増資など出来ないし、銀行借り入れもままならない。資金調達は物件売却に頼らざるを得ないが、希望価格で売れる訳がない。今、REITは内部成長も外部成長も出来ない。投資法人というヴィークルは、中の物件が劣化しゴミ箱になりつつある。
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