そろそろピークで二等地の再開発
ニッセイ基礎研究所が実施した不動産市況アンケート調査で、不動産の専門家の約半数が、投資用不動産価格が「そろそろピークに近い」とみているという結果が出た。同研究所は「価格上昇期待の低下で、出口戦略の修正を余儀なくされるファンドの増加が予想され、金商法で投資運用業のハードルが引き上げられる中、ファンドの淘汰と業界再編が一気に進む可能性が高い」との見方を示した。共食いが始まる可能性は、最近良く聞く。過日、三菱地所連合が都営地下鉄大江戸線「東新宿」駅最寄の都市再生機構ものである「日本テレビゴルフガーデン」跡地(26,000㎡)をSPCを使って2,300億円で取得、3~5年後の完成をめざしてオフィスを中心とした複合開発を進める、という記事があった。大江戸線はビジネスラインではない。こんなところにオフィスを主体とした複合再開発をして採算が取れるのだろうか?以前“一等地の価格高騰は仕方が無い”という記事をエントリーしたが、ここは、明らかに二等地。2008年に副都心線が乗り入れるとはいえ、素通り駅になること必至。「次順位より3~4割高い落札額」、「40千円/坪の賃料でないと採算が取れない」との見方も紹介されていた。この先、西新宿の副都心でも、そんな新規賃料は取れないだろう。先のバブル後、中野坂上に大規模オフィスが出来たが、賃料はおろかテナント誘致にさえ苦労した。同じ轍を踏む気がしてならない。都心のオフィス需給の逼迫が続く中、再開発を狙った大手不動産会社による大型の土地買収が加速してきていることは、先に“老朽大型ビル買収の増加”のエントリーの中で、「内外のファンドの攻勢が都心再開発の種地という先物買いで加速すると、遠くない将来、一部の都心一等地はバブル期を越える価格になる。芯を外した二等地の再開発に飛び火しないように…」と指摘させていただいた。このディールは、まさに芯を外した二等地の再開発への飛び火の典型のような気がする。
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